(毎日 4月24日)
林野庁は09年度から、多様な広葉樹を密集して植える
「宮脇方式」と呼ばれる植林方式を、国有林の一部で初めて採用。
商品価値が高い杉やヒノキなど針葉樹をもっぱら植えてきたが、
林業の衰退や国有林野事業の累積赤字問題を背景に、
約10年前から国土や環境の保全など森林の多面的な機能を
重視する方向に転換。
生態系回復を目指す宮脇方式の導入もその一環で、
林野行政の変化を象徴。
この方式は、植生生態学者の宮脇昭・横浜国立大名誉教授が提唱。
土地本来の植生を中心に、多くの樹種を密植する。
植物間の生存競争を促して強い森を育てるのが狙いで、
一つの樹種だけを整然と植える従来の植林方式とは正反対。
林野庁は地滑りや火山噴火、台風などの被災地で
宮脇方式による森林再生を検討。
北海道ではミズナラ、東北ではブナなどの落葉広葉樹、
東北南部以西の標高800メートル付近まではシイ、タブ、カシ類の
常緑広葉樹が中心となる見通し。
広島県呉市「野路山国有林(標高約750メートル)」で、
モデル植林を実施する予定。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/04/24/20090424ddm008020028000c.html
0 件のコメント:
コメントを投稿