(岩手日報 8月14日)
県立中央病院(盛岡市)薬剤部の岡田浩司主任薬剤師(37)は、
本県唯一のがん専門薬剤師。
がんの薬物療法に精通し、治療計画や薬剤の調整に
専門的な知識を持つ。
県内で、がんは1984年以降、死亡原因の1位。
県医療局は、がん専門薬剤師の育成に力を入れ、
岡田さんは後輩を指導する役割を担う。
がん専門薬剤師は、日本病院薬剤師会が2006年から
認定制度を開始。
岡田さんは3カ月の実技研修などを経て、今年4月に認定。
6月現在、全国に164人の同薬剤師がいる。
同薬剤師の役割は、
▽抗がん剤調整の安全管理、
▽不適切な薬剤投与の防止確認、
▽患者が適切な薬物治療を選択するための情報提供、
▽患者の生活の質(QOL)の維持、向上―など。
認定期間は5年間、更新するには学会発表や論文の提出が必要。
岡田さんが勤務する中央病院は、
月に約800件の抗がん剤治療を行っている。
がんの種類や進行状況によって治療法は異なり、
約180種類の治療計画がある。
岡田さんは、薬剤師の立場から治療計画の妥当性を判断。
医師、看護師らと相談しながら、治療の有効性の確保や
抗がん剤副作用の軽減を目指している。
近年、がん治療で求められる知識や技術は複雑、高度化。
中央病院は、外来を含めて抗がん剤治療を行う患者が増え、
薬剤師の役割が重要視。
同病院は9月から、がん専門薬剤師を育成するための研修を始める。
岡田さんは、研修責任者として指導に当たる。
岡田さんは、「患者さんが、岩手のどこにいても、
最新で最良の治療が安全に受けられるよう、
拠点病院に専門性を持った薬剤師を早く配置できるようにしたい」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090814_5
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