(2009年9月7日 WebMD)
仕事中に脅しや侮辱、嫌がらせを受ける人は、
他の労働者より睡眠障害になる可能性が高い。
『Sleep』誌9月1日号に掲載。
職場のいじめはよくある出来事で、フランス南東部では
7,600人を超える中年労働者がいじめに遭っている。
被験者らは、仕事の環境、入眠する能力、早期覚醒後に
再び入眠する能力について質問票に回答。
女性の11%、男性の9%は過去1年間に6カ月以上にわたり
週1回以上、職場でいじめに遭ったことを報告。
職場のいじめとは、「職場環境において、1人、複数の人に対し、
長期間にわたり継続的かつ反復的に、傷つけたり、虐げたり、
冷遇したりすること、仲間外れにすることや孤立させることを
目的とした敵対的行為」と定義。
毎日、ほぼ毎日、仕事中にいじめに遭っている女性は、
睡眠障害になる確率が同僚たちの約2倍。
現在、過去に敵対的行為による扱いを受けざるを得なかった
男性では、経験のない男性の2倍以上、睡眠障害の割合が高かった。
職場でいじめられる頻度が高ければ高いほど、
睡眠障害になる可能性が高かった。
この結果は、年齢、職業、労働時間、うつ病の症状など、
睡眠に影響を及ぼし得る他の因子を考慮に入れた。
睡眠障害は、他人がいじめられるのを見た人にも影響。
被験者の1/3は、過去12カ月間に職場でいじめを目撃した。
以下のような知見が得られている:
1)いじめを目撃した男性は、睡眠障害になる確率が約60%高い。
2)他人がいじめられるのを見た女性では、睡眠障害が20%高い。
3)いじめの目撃といじめの被害の両方を経験した場合、
睡眠障害はさらに高い。
これらの知見から、職場におけるいじめ防止に
さらに力を注ぐ必要があることが強調。
「職場のいじめは、主要な仕事上のストレッサーのひとつ、
自殺をはじめとする健康関連の問題の大きな原因」
ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンの公衆衛生・人口学部
(アイルランド)の研究員、Isabelle Niedhammer。
「睡眠障害との関連において、いじめなどの仕事上のリスク因子を
よりよく理解し、防止することの必要性が強調」
適応性不眠とは、職場のいじめなどの特定可能なストレッサーに
起因する睡眠障害を示す医学用語。
米国睡眠医学会(American Academy of Sleep Medicine)によれば、
適応性不眠の症状として、不安、心配、抑うつ、筋緊張、頭痛など発現。
適応性不眠は通常、3カ月以内に解消するが、
その人がストレスの強い環境に留まったり、その状況に
適応できなかったりすると長引く可能性。
workplace-bullying-linked-to-sleep-problems
http://www.m3.com/news/SPECIALTY/2009/9/7/107196/
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