(岩手日報 11月5日)
盛岡市の商業ビル「クロステラス盛岡」が、
盛岡大通商店街玄関口にオープンして1カ月。
順調な滑り出しで、街に活気をもたらしている。
2006年のMOSSビル開業で、一時客足が戻った商店街は、
不況による消費低迷や郊外店への流出など、
再び苦戦を強いられている。
JR盛岡駅と大通を結ぶクロステラスが、
新たな商店街集客の呼び水となるか?
今後の波及効果が注目。
開業した10月1日から1カ月間の営業実績は、
入館客数約23万3千人で、うち購買客数は約16万3千人。
産直ショップやベーカリーが人気を呼び、
目標に近い総額約2億568万円を売り上げた。
商店街関係者から、「大通でも、固定客以外のお客さんが
歩くようになった」との声。
ビルを運営する三田農林の三田林太郎取締役は、
「大通へ人の流れもできているようで、まずまずの滑り出し。
商店街と共に元気を出していきたい」
郊外店に行くことが多かった消費者にも変化が。
「家から近くにできたので」と、バスでクロステラスを訪れた
盛岡市東桜山の主婦平山幸代さん(30)。
「食品と子どものおやつのパンを買った。
帰りは、大通に寄って行こうと思う」と街へ向かった。
大通アーケード街の路面店は、現在101店。
小売業の退店が相次ぎ、空き店舗は9店を数える。
県外資本の店舗が約3割を占め、街は飲食店化が進んだ。
盛岡まちづくり株式会社の調査によると、3月下旬の2日間で
05年度3895人だったMOSSビル周辺の歩行者通行量は、
同ビルが開業した06年度6144人に増加。
08年度、4818人と再び減少に転じた。
「消費の冷え込みで、街は大変な状況だ」と厳しい表情を見せる
盛岡大通商店街協同組合の吉田莞爾理事長。
「クロステラスとは、一つのゾーン。波及効果を期待したい」と
今後を注視する。
クロステラスは、同協同組合のほか、周辺の商店街や
大型店でつくる「もりおかスクエア」にも加入。
共同販売促進事業やイベントで、地域と連携を図っていく。
約3割の店舗が、組合非加入という大通。
吉田理事長は、「各店舗が一緒になってやっていこうという
態勢が大切だ」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20091105_15
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