(2009年11月5日 共同通信社)
東北大国際高等研究教育機構の富田浩史准教授
(分子生物学)らの研究グループは、
光を感じる緑藻の遺伝子を組み込んだ失明ラットが、
正常に近い視覚を回復することが分かった。
4日付の米科学誌プロスワンに掲載。
富田准教授は、光を感じる網膜の視細胞が障害を受けてしまう
網膜色素変性症などで、失明した人の視力回復治療に
つながる可能性がある。
緑藻に、光を感じる遺伝子があることに着目。
この遺伝子を組み込んだラットを失明させて実験した結果、
ものの動きや色の濃淡の判別などで
正常なラットとほぼ同等の視覚を取り戻した。
国内では、毎年約1万6千人が難病の網膜色素変性症や
加齢黄斑変性のほか、糖尿病網膜症、緑内障などで失明。
富田准教授らは、人に近いサルを使った実験を進め、
この遺伝子を注入して視力を回復させる治療法の確立を目指す。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/11/5/110562/
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