(2009年11月4日 共同通信社)
自治医大の矢田俊彦教授と前島裕子助教らの
研究グループ(統合生理学部門)が、
食欲を抑える強い作用を持つタンパク質の一種が、
脳で働く仕組みを解明、CELL・METABOLISMに4日発表。
「肥満や過食への新しい治療法の開発が期待される」
食欲抑制タンパク質「ネスファチン」は、
2006年に群馬大の森昌朋教授らのグループが発見。
効果の強さから、メタボリック症候群など肥満を伴う
病気の治療に役立つとされ、詳しい作用は不明。
矢田教授らは、ラットにネスファチンを投与し、
その脳内の神経伝達回路の変化を調べた。
その結果、ネスファチンが脳の視床下部にある
摂食中枢に作用し、ホルモンの一種「オキシトシン」が放出、
食欲を支配する神経を刺激して、
食欲が低下する仕組みであることが分かった。
ネスファチンによるこの仕組みが機能すると、
食欲抑制ホルモンとして知られる「レプチン」が働かない
肥満のラットでも、食欲を抑える効果があることも判明。
同様に、レプチン抵抗性を持つ患者でも
有用である可能性が示された。
オキシトシンはこれまで、出産や授乳時に働くことが知られ、
食欲抑制にかかわる重要な機能があると分かったのは初めて。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/11/4/110511/
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