2009年11月10日火曜日

再利用ごみ「もっと」 大船渡・赤崎で実験1カ月

(岩手日報 11月6日)

再利用可能な家庭ごみ(再利用ごみ)を分別回収し、
セメント燃料・原料として活用する
大船渡市の社会実験開始から1カ月が経過。

分別違反が少なくなるなど運用は順調で、
エコ意識も浸透してきたが、再利用ごみの総量は想定を下回る。
持続可能な社会構築の手段の一つとして注目される
取り組みだけに、再資源化に向けより多くの住民参加が求められる。

同実験は、大船渡市赤崎町赤崎地区の約1400世帯を対象に、
10月から実施。
開始1カ月の結果は、ごみの受け入れ先である
太平洋セメント大船渡工場で行われた関係者会議で報告。

10月には9回、再利用ごみを回収。
総重量は320~560キロ、平均収集量は400キロ。
同地区の「燃えるごみ」収集量は、約7トン。
同工場が過去に行った試験などから、市は当初、4割程度が
再利用ごみとなると予想していたが、1割にも満たない結果。

市は要因について、ごみ減量効果というよりも、
参加者が少ないためと分析。
寺沢英樹市民生活環境課長は、
「まだ300世帯程度しか参加していない。
もっと多くの家庭に取り組んでほしい」とし、
啓発チラシなどで参加を呼び掛ける考え。

再利用ごみは、これまで「燃えるごみ」として収集していた中から、
ペットボトル類、食品トレー、食品プラスチック容器、ビニール、
資源古紙を除く紙類―などを回収。
釜石市の溶融施設まで運ぶ経費の節減や埋め立て処分場の延命、
エコ意識向上による減量効果などが期待。

大船渡市赤崎町の沢田地域の沢田秀秋さん(61)は、
「分別は、やってみれば簡単。すぐ慣れた」
生ごみ混入や市外からの持ち込みなど悪質な違反は残るが、
全体的に分別違反ごみが減るなど、参加世帯には分別が浸透。

赤崎地区公民館の西山謙一館長は、
「『もったいない精神』で成功させ、全市に広がるモデル事業としたい」

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20091106_10

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