2009年12月30日水曜日

野球用具に“第二の人生” 廃バットから木製靴べら

(東海新報 12月18日)

野球に「もったいない精神」を―。
大船渡市の社会人野球チームと木工作家が協力し、
折れて使えなくなった木製バットを、木工品の靴べらとして蘇らせた。
これまでほとんどが捨てられるだけだった廃材を、
有効活用するエコな取り組みに注目が集まりそう。

バットは、同市の社会人硬式野球チーム、
赤崎野球クラブ(菅原敬司部長)が提供。
質のいい木で作られながら、折れれば捨てられるだけのバットを、
「もったいない」と感じていた同市赤崎町の木ばくり工房
(佐々木淳一さん経営)に送り、木工品として蘇らせることを依頼。

どんなものに仕上げるか、当初は答えが見えず、
試行錯誤したという佐々木さん。
最終的には、縦にひびが入ったように割れた形状が多いことから、
靴べらにしようと決定。
「細かく砕いて別のものに仕上げるのは簡単だが、
できるだけバットの形を残したかった」というこだわりが
生きた木工品が完成。

出来上がった靴べらは手触り、光沢もよく、実際に使ってみると、
バット表面のカーブがほどよく踵にフィットする逸品。
完成品は、同クラブの後援会に寄贈する予定。

佐々木さんは、「木も折れて捨てられるだけでは面白くないだろう。
別のモノとして、もう一回日の目を浴びさせてやれればうれしい」

菅原部長は、「折れたバットから、素晴らしい出来栄えの
木工品が生まれた。
エコが叫ばれる時代に、野球界も資源を無駄にしないよう
積極的に取り組むべき」と活動の意義。

http://www.tohkaishimpo.com/

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