2010年1月27日水曜日

ヒラメ・カレイ、目の偏りは脳のねじれから

(2010年1月18日 読売新聞)

「左ヒラメに右カレイ」という目の偏りは、
脳のねじれから始まることを、
鈴木徹・東北大農学研究科教授(魚類発生学)らが突き止めた。

ねじれる方向を制御する遺伝子も特定。
人工飼育では、目の位置が本来と逆になることも多く、
養殖技術を改良する手がかりにもなりそう。

ヒラメとカレイは、誕生時は左右対称の形だが、
20~40日後に目がそれぞれ左と右に偏り始め、
体色も目のある側だけが黒っぽくなる。

鈴木教授らは、右目と左脳、左目と右脳をつなぐ視神経の
X形の交差部で、脳のわずかなゆがみが最初に生じることを発見。
そこから脳全体のねじれが進み、
目の位置も片方にずれていくことを確認。

人の心臓が、左側に形成される際にも働く内臓の位置決定遺伝子
「pitx2」が、ヒラメやカレイでは誕生前だけでなく、
稚魚の段階でも再び働き、脳のねじれを調節することがわかった。

遺伝子操作でカレイのpitx2の働きを妨げると、
目が左に偏ったり左右対称になったりした。
人工飼育したカレイでは、目の位置が逆のものが
20~30%を占めることも。

鈴木教授は、「稚魚の生育環境の違いが、
pitx2の働きを抑えるのではないか」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/1/18/114587/

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