2010年1月30日土曜日

東北初の実証実験始まる 衛星利用の遠隔病理診断

(岩手日報 1月28日)

岩手医大医学部病理学講座の沢井高志教授(61)ら
研究グループは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携、
超高速インターネット通信衛星「きずな」(WINDS)を利用した
遠隔病理診断の実証実験を始めた。

東北では初めて。
矢巾キャンパスから、盛岡市内丸の同大に病理画像を伝送、
操作や画像の鮮明さなどを確認。

実験は、摘出した組織や細胞から病気診断などを行う
病理専門医が全国的に不足、地理的な制約が少ない衛星を
活用した新たな遠隔病理診断の手段として、実用化するのが狙い。

両キャンパスをWINDSでつなぎ、矢巾キャンパスから送信した
肺がんや大腸がん、胃カメラで撮影したピロリ菌などの画像を
内丸で受信。
離れた場所から、現地の顕微鏡の倍率やピントを
合わせるなどの操作を行った。

沢井教授は、「予想以上に画像が鮮明。
衛星のため、タイムラグは若干あるが、診断するのに問題はない」
「今後は実験結果を分析し、
病理医や医師不足を補う形で役立てたい」

実証実験は、文部科学省の2009年度宇宙利用促進調整委託費
「衛星データを利用した新規利用開拓プログラム」の一環。
同プログラムは、本年度から2年間行われ、
10年度には沖縄県の琉球大と遠隔病理診断を実験。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20100128_5

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