(毎日 1月19日)
加齢で減る脳の神経細胞の基が、運動によって
再び活発に作られるようになることを、
東京大の久恒辰博准教授(脳科学)と
大学院生の伊藤佳絵さんのチームが突き止めた。
19日発行の米専門誌ヒポキャンパス(海馬)電子版に発表。
チームは、記憶や学習など認知機能をつかさどる
「海馬」という部分に注目。
人なら高齢者に当たる2歳以上のマウスを使い、
海馬の神経細胞の基になる幹細胞を調べた。
その結果、自由に走ることのできる環境で飼育したマウスは、
十分運動できなかったマウスに比べ、
幹細胞の増殖率は2・4倍高い。
運動する代わりに、認知症治療薬アリセプトを投与すると、
未投与のマウスに比べ、3倍以上活発になる。
アリセプトは、神経伝達物質アセチルコリンを保護する働き。
チームは、アセチルコリンが運動で活発に分泌され、
幹細胞の増殖を促していると結論。
久恒准教授は、「運動が、認知症治療薬と同様の役割を果たしている。
人に同じ仕組みがあると考えられ、認知症対策に
運動を取り入れる有効性が示されたのでは」
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2010/01/19/20100119ddm012040019000c.html
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