2010年1月14日木曜日

教員養成(2)「子どもと1000時間」必修

(読売 1月6日)

子どもたちとの触れ合いを重視し、4年間で1000時間の
体験型学習を必修で課す。

教室の床に並べられたひらがなのカードで、
小学3~6年生の11人が単語作りを楽しんでいた。
「よくできたね」、「難しい言葉を知っているね」。
学生たちが優しく話しかける。
四字熟語やことわざを当てるクイズもあり、
子どもたちは大はしゃぎ。

島根大学教育学部で開かれた「島大ビビットひろば」。
市内の小学生を大学に招き、遊び体験を通して
学習してもらおうというもの。
メニューは、英語遊び、スポーツ教室など五つ。
参加した約100人の子どもたちを、言語教育や
健康・スポーツ教育を専攻する学生50人が指導。

同学部は2004年度から、教育実習の380時間を含め、
学生に講義以外に4年間で1000時間の子どもとの
教育体験活動など必修として課す「1000時間体験学修」を導入。
「ビビットひろば」は、この活動の一環。

活動メニューは、小・中学校での学習援助、学校行事の運営補助、
社会教育施設が主催するキャンプの指導補助から、
生徒指導や学級運営のためのコミュニケーションスキルや
カウンセリング方法を実習で学ぶ
「臨床・カウンセリング体験」まで様々。
学校などからの派遣要請を受け、学生が参加を申し込む。

高岡信也・教育学部長(56)は、「今日の教育課題にうまく対処
できる教師を育てるため、従来の講義科目だけでは不十分。
学生には負担だが、体験型学習はとても重要」と狙いを明かし、
「学生たちは、長い時間かけて子どもや保護者と交流することで、
講義で学んだことの理解を深めている」

高岡学部長によると、1000時間体験学修は、
教員を目指して学ぶモチベーションの向上にもつながっている。
毎週土曜日、島根県出雲市内の小学校で、
自習時間の指導をする学校教育課程言語教育専攻1年の
塚本晃弘さん(20)は、「最初は戸惑いもあったが、
少しずつ性格や個性を理解しながら話しかけられるようになり、
自信にもなった」と表情を引き締めた。

山陰2県の公立学校教員の採用倍率は高く、
学生の地元での教員就職は厳しい。
島根大では、教員需要が比較的高い大阪府や広島県など、
他地域への教員就職支援にも力を注いできた。
この結果、卒業生で教職に就いた者の割合は、
04年度に30%台まで落ち込んだが、今では50%台に回復。

1000時間体験学修で養った能力が、即戦力を求める
学校現場のニーズにうまく合ったのが、教員就職率の上昇という
いい結果につながったのではないか。
県内をはじめ、広島など近隣県や関西で卒業生が
活躍してくれているのはうれしい」と高岡学部長。

◆公立学校教員の採用倍率

09年度(08年度実施)公立学校教員採用選考試験の
都道府県・政令市別の競争倍率は、鳥取県が20.4倍で最も高く、
沖縄県(17.0倍)、長崎県(15.1倍)の順。
島根県は7.5倍で、平均(6.1倍)より高かった。
低かったのは、大阪市(3.4倍)、川崎市(4.1倍)、東京都、
愛知県、滋賀県、横浜市(いずれも4.2倍)。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20100106-OYT8T00238.htm

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