(2010年4月27日 読売新聞)
メジャーリーガーが、プレーの最中に
かみたばこをクチャクチャとやる。
大リーグならではの、こんな光景が消える日が来るかもしれない。
米下院エネルギー商業委員会の健康問題小委員会で今月、
かみたばこを含む「無煙たばこ」に関する公聴会が開かれ、
青少年への影響が大きいとされる
大リーグでの禁止の是非についても議論。
大リーグでは、マイナーも含め選手の公の場での
紙巻きたばこの喫煙は禁止だが、
無煙たばこはマイナーのみ禁止で、メジャーは対象外。
米国がん協会が、1998年と2003年に行った調査では、
大リーガーの約36%が無煙たばこを使っている。
米疾病対策センター(CDC)によると、全米の死者の5分の1は、
死因にたばこが関係、無煙たばこは、口やのどのがんとの
因果関係や、心臓への悪影響がある。
公聴会は、未成年者の無煙たばこ使用が増えているとの報告、
CDCのテリー・ペチャセック氏は、紙巻きより安全と考える
若者が多いことを問題視。
大リーグ関係者の一人として出席した元選手の
ジョー・ガラジオラ氏は、「私も、選手時代は使った。
多くの友人が早死にした」と訴えた。
現場ではどうか?
ハンター(エンゼルス)は、「自分は使わないから気にしない。
今はあまり見ないけどね」と、使用が減少傾向にある。
「大人が自分の判断でやっていること。禁止すべきでない」、
レイバーン(タイガース)のような反対意見も。
エンゼルスのソーシア監督は、「議論せざるを得ない問題。
体に悪いことはわかっている」と禁止に理解を示す一方、
「国民の権利とどう折り合いをつけるか。
野球ばかり、やり玉に挙げるのもどうか」と、規制に疑問。
公聴会では、大リーグのマンフレッド労働担当副会長が、
趣旨は理解しながらも、「全米50州で合法のものをどう禁止するか」
染みついた習慣に手を入れるのは、
ドーピング検査の導入よりはるかに難しい作業。
◆無煙たばこ
JT広報室によれば、細かくしたタバコの葉をガムのように固めた
「かみたばこ」と、葉タバコの粉を唇と歯茎の間に挟んで
口腔や鼻腔で香りを楽しむ「かぎたばこ」に主に分類、
海外では広く普及。
JTが、5月に発売予定の無煙たばこは、
カートリッジに葉を詰めてパイプに取り付けて吸うもので、
「ニコチンの吸収量は、紙巻きたばこの20分の1以下」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/4/28/119602/
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