2010年5月6日木曜日

ALSの原因遺伝子特定 運動神経に影響か

(2010年4月30日 共同通信社)

運動神経が侵され、全身の筋肉が徐々に動かなくなる
難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の新たな原因遺伝子を
突き止めたと、広島大原爆放射線医科学研究所の
川上秀史教授らが、28日付の英科学誌ネイチャー(電子版)に発表。

この遺伝子の変異によって、炎症などに関与する物質が
過剰に活性化し、運動神経に影響を与える。
川上教授は、「動物実験を進め、治療法開発につなげたい」

川上教授らは、両親ともに保因者の可能性が高い
家族性のALS患者の遺伝子を調べ、
「OPTN」という遺伝子に変異を見つけた。
OPTNは、「正常眼圧緑内障」の原因遺伝子として知られていたが、
ALSでは、緑内障とは異なる場所に変異があった。

家族性ではない孤発性のALS患者でも、
OPTN遺伝子に変異がある患者が見つかった。
これまで知られている別の原因遺伝子の変異がある患者でも、
OPTN遺伝子が作るタンパク質に異常があり、
これがALSの病態に広く関与。

日本では、1年間にALSに新たにかかる人は
10万人当たり約1人、患者は約8300人、家族性は10%程度。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/4/30/119691/

0 件のコメント: