(2010年4月29日 読売新聞)
動脈硬化の原因となる、悪玉コレステロールの血管への蓄積は、
体を守る免疫細胞の働きによって起きていることを、
米マサチューセッツ大学と帝京大学の河野肇講師らの
グループが突き止めた。
患者の増加は、長寿命化や食生活の変化に、
免疫の仕組みが追いついていないため。
29日付の英科学誌ネイチャー。
動脈硬化は、血管の壁に悪玉コレステロールがたまり、
血管が詰まって、脳梗塞や心筋梗塞の原因になる生活習慣病。
なぜ、コレステロールが蓄積するかは不明。
河野講師らは、脂質を代謝しにくいマウスに、
高カロリーの餌を食べさせ、血管の変化を観察。
2週間後、細菌やウイルスを処理する免疫細胞の
マクロファージが、血管の内側に集まり、
血液中のコレステロールを異物とみなして食べ始めた。
マクロファージは、コレステロールをほとんど分解できず、
死んでしまい、コレステロールの結晶が残留。
マクロファージには、仲間を呼び寄せる性質があり、
血管の壁がマクロファージの「墓場」となって、
コレステロール結晶が雪だるま式に蓄積することがわかった。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/4/30/119681/
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