2010年度診療報酬改定は、DPCにとって大きなエポック。
DPCの見直しでは、調整係数の段階的廃止がスタート。
4~7月の機能評価係数(II)で、DPC対象病院1334病院の
トップに立ったのは、済生会熊本病院、
次いで国立病院機構熊本医療センター、徳島赤十字病院。
改定前、機能評価係数(II)は大学病院有利な項目が多いとされたが、
実際には救急医療係数が全般的に低く、大学病院のトップの
東海大付属病院が全国で24番目。
調整係数では、全般的にまだまだ高い大学病院だが、
新たな機能評価係数の評価では苦戦。
専門病院において、専門領域によっては十分評価されていないとの声、
今後さらに新機能評価係数の精緻化が求められている。
今回の診療報酬改定での機能評価係数(II)は、
<1>データ提出指数に基づく係数
<2>効率性指数に基づく係数
<3>複雑性指数に基づく係数
<4>カバー率指数に基づく係数
<5>地域医療指数に基づく係数
<6>救急医療係数-の6項目で評価。
地域医療指数に基づく係数は、5月上旬から申請を受け付ける予定、
8月から設定。
告示の調整係数は、4~7月の調整係数、8月以降の調整係数の
2段階設定。
具体的には、新たに導入した機能評価係数(II)に割り当てる
診療報酬のDPC対象病院全体の総額が、
従来の調整係数による上積み相当部分の25%と等しくなるよう計算。
今回の機能評価係数(II)のランキングでは、
済生会熊本病院、国立病院機構熊本医療センター、
徳島赤十字病院、全国トップ10に熊本県から2病院が入っている。
沖縄県も、沖縄県立中部病院と浦添総合病院。
神奈川県から、済生会横浜市東部病院と湘南鎌倉総合病院が入った。
全国トップ20まで広げると、熊本県は熊本赤十字病院。
済生会、国病機構、日赤が入った。
熊本市自体が、医療連携に関する先進都市で、
市民・患者に徹底。
医療機関の機能が明確なため、急性期病院を後方支援する
病院群、連携先の診療所など、それぞれの医療機関が
それぞれの立場で役割を果たしている。
結果的に、急性期病院の機能が発揮できる医療環境がつくられる。
その一端が、今回の機能評価係数(II)に現れた。
東京都では、聖路加国際病院が全国で12番目、都内ではトップ。
東京都立墨東病院、武蔵野赤十字病院がトップ20。
大学病院は、トップ20にはエントリーできなかった。
大学病院でトップは、東海大付属病院、全国24番目。
済生会熊本病院の機能評価係数(II)は0.0340、
東海大付属病院は0.0281。
両病院の差の大きな要因は、救急医療指数。
済生会熊本病院が0.0124、東海大付属病院が0.0064。
両者の個別項目を比較すると、東海大付属病院は、
カバー率指数0.0064、済生会熊本病院の0.0055を上回った。
大学病院が高いと見られた複雑性指数も、済生会熊本病院が上。
救急医療指数は、救命救急センターを装備する大学病院より、
2次救急病院で多くの救急車搬送を受け入れている
病院が高い傾向。
7月、地域医療指数に基づく係数を含めた再告示が行われる。
同時に、DPC評価分科会で検証論議も開始。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/4/28/119632/
0 件のコメント:
コメントを投稿