(読売 4月29日)
市民が気軽に科学を学べるようにと、
大阪大は授業の一環で、大阪市北区の天五中崎通商店街に
「サイエンスカフェ」をオープン。
空き店舗や通り沿いを利用し、毎月第3土曜日に開催。
誰でも自由に参加でき、お茶を飲んだりお菓子を食べたりしながら、
科学者や元大学教授らから講義を聞く。
担当する同大学講師の長野八久さん(53)は、
「商店街の活性化にもつなげたい」
「なぜニュートンは、錬金術にこれほどこだわったのでしょうか」
約10人の住民や高校生らに向かって、
講師の小森田精子・日本科学者会議代表幹事が問いかけた。
今月17日、サイエンスカフェの一こま。
同商店街の一角に、イスと机を並べて始まった
科学講座のテーマは「錬金術」。
錬金術の研究が広まった各国の文化、思想、時代背景などを
交えながら、化学式や表を用いて当時の実験の様子などが紹介。
参加者は、ノートにメモをしたり、資料に目を通したり。
薬剤師中村真悠子さん(28)は、「興味があったので、聞きに来た。
気軽に立ち寄れるし、おもしろいテーマがあればまた来たい」
同商店街で、サイエンスカフェが初めて開かれたのは昨年10月。
同商店街内の黒崎東商店会の青山隆一会長(53)が、
まちづくりの勉強会で、長野さんから
「商店街でサイエンスカフェをやりたい」と、
相談されたのがきっかけ。
昨年度は、同商店街が講師を招いて、
「遺伝子組み換え作物」、「地球温暖化」、「睡眠」などを
テーマにした講座などを12回開催。
4月から、同大学の学生らが企画、
商店街の人たちと協力して運営。
長野さんは、「広く最新の科学的知識を伝えることも、科学者の役目。
いずれは学生にも、研究成果を発表させたい。
カフェに参加した人の中から、科学者を目指す人が
出てきたらうれしい」、
青山さんも、「商店街に訪れる人が楽しめるようなカフェを目指したい」
次回は、5月15日午後2時30分から、
「家庭と住まい」をテーマに開催予定。
問い合わせは、黒崎東商店会(06・6371・6100)。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20100429-OYT1T00440.htm
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