(読売 5月1日)
東北大大学院農学研究科と宮城県丸森町は、
桑の葉に含まれる糖尿病やメタボリックシンドロームの
予防効果がある成分の研究を進める協定を結んだ。
養蚕が盛んだった同町と共同で、健康食品の開発などに
役立つ研究に取り組む。
同科の堀雅敏准教授によると、桑の葉には
「デオキシノジリマイシン(DNJ)」と呼ばれる血糖値の上昇を
抑える成分が含まれ、品種によって含有量が異なる。
桑の葉を食べる蚕には、より高濃度のDNJが含まれ、
含有量の高い桑を突きとめ、蚕も調べることで、
より高濃度のDNJを抽出し、健康食品などの開発に役立てる。
協定では、町内の農家らがボランティアで協力し、
同町が養蚕を請け負い、代わりに同科が研究結果を提供。
同大の農場でも、桑を栽培しているが、面積や技術に限りがあり、
栽培を同町に委託、研究材料を安定的に確保できる体制。
今年度は、約800平方メートルの畑に、
56種類計168本の桑を栽培。
同町では、かつて養蚕が盛んで、
1946年に養蚕農家は約2000戸あったが、現在は10戸に減少。
繭細工やシルク和紙など、付加価値の高い商品の開発を
考えていた同町が、桑の研究をしていた同科に持ちかけた。
堀准教授は、「2、3年でDNJを多く含む桑を見つけたい」
佐藤一郎副町長は、「研究結果を生かし、
養蚕を新たな商品化につなげたい」
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20100430-OYT1T00006.htm
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