(岩手日報 4月3日)
岩手大農学部の吉川信幸教授を中心とした研究チームは、
植物ウイルスを利用したリンゴの早期開花技術を確立。
従来、種をまいて開花まで6~12年かかっていた年限を、
1・5~3カ月に大幅短縮。
長い年月を要してきた品種改良の効率化につながる有効な新技術。
果樹産業の発展、活性化に向けて実用化への期待。
吉川教授らは、リンゴが潜在的に感染している
「リンゴ小球形潜在ウイルス」に注目。
病気を起こさず、人や動物がその果物を食べても全く影響がない。
新技術は、実験植物シロイヌナズナの開花を指示する「FT遺伝子」を
ウイルスにつなぎ、リンゴの発芽直後の種子(子葉)に感染。
感染させた実生苗の40%以上の個体が、1・5~3カ月後に開花、
花粉は高い発芽力を持っていた。
果樹生産は、気温の影響を受けやすい。
地球温暖化が進む中、リンゴの栽培適地が徐々に北上するという
研究結果も発表、温度や病気、虫などに強い品種の開発が課題。
吉川教授は、「品種改良を早めるために有効な技術。
世界的にも前例はなく、リンゴのほかにナシやモモにも使える可能性がある」
同研究は、農林水産省の
「新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業」の援助により実施。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090403_4
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