(2009年4月9日 共同通信社)
「ボクの髪をとかしてよ」
丸刈りのピエロが子供たちに頭を突き出す。
大きなくしを持った子どもが戸惑い、周りに笑いが広がった。
イタリア中部地震の被災地ラクイラ近郊の避難所では、
笑いで子どもたちを癒やす「臨床道化師治療」を行う白衣のピエロが登場、
家や親族らを失った子どもたちのトラウマ(心的外傷)対策に一役買っていた。
青いテントが約200張り並び、被災者約1000人が身を寄せる避難所。
ここを訪れた6人のピエロは「臨床道化師」になるため、
600時間の講習を受けたプロの医療関係者。
普段は、ローマ市内の病院に勤務する。
「トリックトラック」というあだ名の丸刈りの男性(27)は、
「子どもが本来持っていた夢見る力を思い出させたい」
病院外で働くのは初めてだが、
「最後であってほしいね」と少しさびしげに笑った。
臨床道化師治療は近年、保健当局から有効なトラウマ対策として
認められ、アフリカなどの紛争地にも派遣された例がある。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/4/9/95097/
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