2009年4月3日金曜日

調節T細胞の抑制プログラムはTH2応答を制御するために転写因子IRF4を選んでいる

(2009年3月19日 Nature)

調節T細胞の抑制プログラムは、TH2応答を制御するために
転写因子IRF4を選んでいる

感染あるいは自己免疫の過程では、特定の転写因子群が
TH1、TH2、TH17エフェクター細胞の分化を調整するが、
こうした応答は異なる細胞系列に属する抑制能をもつ
調節T細胞(Treg)により制限。

Treg細胞の分化と機能は、転写因子Foxp3に誘導され、
Foxp3の変異によってFoxp3が欠損すると、
急激なTH1およびTH2サイトカインの産生亢進に関連し、
強力で致死的な自己免疫疾患が引き起こされる。

Foxp3は、直接の標的となる転写調節因子群を介して、
Foxp3依存的な転写プログラムの大部分を間接的に調節していることが示唆。

本論文では、マウスのTreg細胞でみられる、TH2エフェクター細胞の分化に
不可欠な転写因子であるインターフェロン制御因子4(IRF4)の大量の発現は、
Foxp3に依存していることを示す。

IRF4の発現によって、Treg細胞がTH2応答を抑制できると考えた。
Treg細胞で、Irf4対立遺伝子を条件欠損させると、
TH2応答の選択的な調節異常、
IL4に依存した免疫グロブリンアイソタイプ産生、
形質細胞浸潤を特徴とする組織病変が引き起こされ、
Treg細胞を欠損するマウスに典型的にみられる主に単核球に支配される
病変とは大いに異なっている。

今回の結果は、Treg細胞が転写装置の構成要素を使って、
特定のタイプのCD4+ エフェクターT細胞の分化を促進することにより、
対応する免疫応答を効率的に抑制することを示す。

http://www.m3.com/news/SPECIALTY/2009/3/19/94372/?pageFrom=m3.com

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