(2009年5月8日 読売新聞)
インフルエンザの治療に漢方製剤の「麻黄湯」を使うと、
抗ウイルス薬のタミフルと同じ程度の症状軽減効果があるという
研究結果を、福岡大病院の鍋島茂樹・総合診療部長らが明らかに。
新型インフルエンザへの効果は未確認だが、
タミフルの効かない耐性ウイルスも増える中、注目を集めそう。
日本感染症学会で、鍋島部長らの研究は、
昨年1~4月に同病院を受診し、A型インフルエンザウイルスを検出した
18-66歳の男女20人の同意を得て実施。
8人はタミフル、12人は麻黄湯エキスを5日間処方。
ともに発症48時間以内に服用し、高熱が続く時は解熱剤を飲んでもらった。
服用開始から平熱に戻るまでの平均時間は、タミフルが20・0時間、
麻黄湯が21・4時間でほとんど差がなかった。
解熱剤の平均服用回数はタミフルの2・4回に比べ、
麻黄湯は0・6回と少なくて済んだ。
麻黄湯のインフルエンザへの効能は、
以前から承認されており、健康保険で使える。
鍋島部長は、「正確な効果の比較には、大規模で厳密な研究が必要だが、
タミフルは異常行動などへの懸念から、10歳代への使用が
原則中止されていることもあり、漢方薬という選択肢の存在は大きい」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/5/8/97350/
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