2009年5月16日土曜日

さいとう製菓と八木澤商店 農業参入へ協定締結

(東海新報 5月13日)

自社用加工原料の地元調達を目指し、住田町の種山ケ原で
白いんげんや大豆の栽培実証事業に取り組んできた、
大船渡市・さいとう製菓(株)(齊藤俊明社長)と陸前高田市の
みそ、しょう油製造販売、(株)八木澤商店(河野和義社長)は、
農業参入のための協定を同町と締結。

賃貸方式で直営農場を確保することとなり、
本格生産への第一歩を踏み出した。

両社と町が同日締結したのは、農業生産法人以外の企業が
対象農地所在市町村との協定を交わすことで、
リース方式により農地を確保できるようになる「特定法人貸付事業協定」。

担い手不足対策や遊休農地解消を目的に、
平成15年の農業経営基盤強化法改正を機に設けられたもの。

全国規模で商品展開する両社は一昨年、菓子やみそ、しょう油の原料を
地元で調達しようと、大船渡市の建設業、(株)佐々木組(佐藤政夫社長)
との3社で、食品原料契約栽培システム構築研究会
(会長・佐藤社長)を結成。

県の後押しのもと、県肉牛生産公社住田第二牧場跡地で
「種山豆類プロジェクト」と銘打った栽培実証事業に取り組み、
一定の成果を出してきた。

本格スタートを前に開かれた協定締結式では、
各社や県、農業公社、町などの関係者約30人が出席。
さいとう製菓の齊藤賢治専務、八木澤商店の河野社長、
多田欣一住田町の三人が協定書に押印。

さいとう製菓では、主力商品「かもめの玉子」など和菓子あん用の白いんげん、
八木澤商店はみそ、しょう油の材料となる大豆を栽培する計画。
町農業委員会で認定を得られれば、6月にも種まきを行い、
さいとう製菓が6ヘクタール、八木澤商店が4ヘクタールの作付けを予定。
作業は、佐々木組に委託。

齊藤専務は、「白いんげんの多くは北海道産を使ってきたが、
地元調達によって地元や県内が元気になるよう、
『豊かな国いわて』を合言葉に皆さんと研究。
収量を安定させ、将来的には県外にも発信できれば」

河野社長は、「各方面の指導と協力をいただきながら挑戦していきたい。
われわれを例として、ほかにもチャレンジする企業が出てくればうれしい」

県大船渡地方振興局によると、この協定による農業参入は
気仙で2例目、新しい農業生産のモデルとして各方面の関心を集めそう。

http://www.tohkaishimpo.com/

0 件のコメント: