2009年5月11日月曜日

異常たんぱく質:効率よく処理する仕組みを発見

(毎日 5月5日)

細胞内に蓄積した異常たんぱく質が、効率よく処理される仕組みを、
奈良先端科学技術大学院大の河野憲二教授(分子細胞生物学)らが解明。

生命活動を支えるたんぱく質は、細胞内の小胞体で生み出されるが、
熱などの影響を受けると、異常たんぱく質が生まれる。
これが蓄積すると、小胞体表面の酵素が活性化し、
特定のメッセンジャーRNAを変化させ、異常たんぱく質を分解したり
修復したりするたんぱく質ができる。

河野教授らは、細胞を細胞質成分と小胞体成分に分離し、
変化前のメッセンジャーRNAがどちらに多く含まれるかを調べた。

その結果、このメッセンジャーRNAは、自ら生み出したたんぱく質により
小胞体表面につなぎ留められ、そこで変化して異常たんぱく質を
分解・修復するたんぱく質を生成していることを突き止めた。

異常たんぱく質の蓄積は、糖尿病やアルツハイマー病などの原因の一つ、
河野教授は「治療薬開発につながる可能性もある」
4月24日付の米科学誌「モレキュラー・セル」に発表。

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/05/05/20090505ddm016040139000c.html

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