2009年11月18日水曜日

たった1個の遺伝子の違い、人間に高度な言語能力?米大学発表

(2009年11月12日 読売新聞)

たった1個の遺伝子の違いが、チンパンジーにはない
高度な言語能力を人間にもたらす、大きな原動力となった
可能性を、米カリフォルニア大などが突き止めた。

この遺伝子は、他の様々な遺伝子の働きを調節、
脳で言語能力をつかさどる部分の発達にも影響。
12日付の英科学誌ネイチャーに発表。

「FOXP2」という遺伝子で、
その異常は遺伝性の言語障害を引き起こす。
人間とチンパンジーでは、この遺伝子で作られる
たんぱく質がアミノ酸2個分だけ異なる。

人間の培養細胞で、両者のFOXP2を働かせてみたところ、
人間のFOXP2はチンパンジーに比べて、
61個の遺伝子を活発化、逆に55個の遺伝子の働きを
抑えることが分かった。
実際の脳組織でも、こうした働きの違いを確認。

これらの遺伝子が、神経回路の構築などを通じて、
文法の理解や発話の能力に影響する。

人間とチンパンジーの全遺伝情報(ゲノム)の差は、
わずか1・2%、それが知性や言語能力の大きな違いを
どう生み出したのか、これまで謎だった。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/11/12/111042/

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