2009年11月17日火曜日

電気刺激によって喘息発作を緩和

(2009年11月13日 Medscape)

喘息患者が、突然の重症発作中に一息つくのに役立つ
ショッキングな方法が発見。
頸部の皮下に、微弱な電気刺激を与える。

米国の研究者らが、従来の薬剤が無効の急性喘息発作中、
電気刺激を用いて安全に気道を開放できることを見出した。
米国には現在、約2300万人の喘息患者がいる。

被験者は、中等症から重症の喘息発作で救急治療室を受診、
吸入薬と強力な抗炎症薬(ステロイド)を使用しても改善せず、
意識があり反応を示す、26~58歳の成人患者4例。

患者が深く息を吸った後、肺から吐き出す空気の量を測定した
肺機能検査のスコアが70%以下の場合、治療を無効。
これが努力呼気量、FEV
1秒間の努力呼気量がFEV1。

電気刺激技術は、患者が覚醒した状態で行われる低侵襲手技。
麻酔薬を頸部に投与後、医師が頸動脈と迷走神経の
周辺組織まで、電極を皮下挿入。
超音波検査のライブ画像で、電極の位置を確認しながら挿入。
3時間、1~12ボルトの弱い、連続的な電気パルス刺激を与えた。

症状が改善するか、刺激が筋肉の痙攣、不快感を誘発するまで、
電圧を上げた。
刺激前に測定した呼吸機能の値を、刺激中30分おきに測定した値、
刺激の完了後に測定した値と比較。

30分間治療を行うと、患者は大きく息を吸った後、
より多くの空気を肺から吐き出すことができた。
FEV1スコアは、治療終了後30分間、上昇した状態を維持。

電気刺激は、重症喘息発作時に薬剤を使用せず、
気流に依存しない方法で気道を開放する方法となる可能性がある。

http://www.m3.com/news/SPECIALTY/2009/11/13/111114/

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