2010年1月8日金曜日

気仙この1年 明暗交錯の2009年閉幕

(東海新報 12月31日)

歴史的な政権交代、新型インフルエンザの大流行、
裁判員制度スタート、深刻化するデフレ不況など、
さまざまなニュースが駆けめぐった平成21年。

気仙に目を転じれば、三陸縦貫道「高田道路」の
先行整備区間開通、大船渡港湾岸壁の完成、
新型インフルの感染拡大、相次ぐ企業倒産など、
明暗が交錯した激動の一年。
新しい年の飛躍に期待を込めながら、この一年の動きを追った。

■1月
◇各分野で地道な活動を続ける個人や団体を顕彰する
第36回東海社会文化賞を、「陸前高田市気仙大工左官親交会」、
「鷹生ふるさとの味を守る会」が受賞。

◇大船渡市民文化会館・リアスホールの誕生を祝い、
「けせん第九を歌う会inおおふなと」が開かれた。

◇大船渡魚市場の20年サンマ水揚げ数量が3万㌧超、全国5位。
金額は、17億2000万円余で全国7位。

■2月
◇大船渡港物流強化促進協議会が首都圏では初めてとなる
「いわて・大船渡港セミナー」を、東京都の経団連会館で開催、
荷主や商社、運輸関係者らに大船渡港をPR。

◇県大船渡地方振興局が、地域産業の活性化につなげようと、
気仙の食材を用いた「気仙の逸品を食べてみよう会」開催。

◇陸前高田市小中学校適正規模化検討委員会が
統廃合推進計画案をまとめる。

■3月
◇新大船渡魚市場空調設備・給排水工事の入札で、
県の指名停止を受けていた東京都内の業者を含む
特定共同企業体が落札したことが判明、再入札を実施。

◇開業25周年を迎える三陸鉄道の南リアス線で、
大手旅行代理店主催の企画列車が運行、
沿線各駅では東北各地から訪れた大勢のツアー客を歓迎。

◇大船渡港北部工業用地を、㈱阿部長商店(気仙沼市)が取得、
水産加工場を建設へ。

◇三陸縦貫自動車道「高田道路」の先行整備区間(3・4㌔)開通。

◇陸前高田市高田町の国道340号高田バイパス(竹駒工区)が開通。

◇県立大船渡病院附属住田地域診療センターの
無床化4月実施が決定。

■4月
◇定額給付金の支給に合わせ、気仙3市町の商工関係団体が
〝プレミアム商品券〟を発売。

◇大船渡港湾整備事業で、赤崎町永浜・山口地区に国直轄の
水深13㍍岸壁が完成。過去最大級5万㌧船による試験荷役も実施。

◇危険業務従事者叙勲で、元大船渡地区消防組合消防監の
金野重夫さん(68)が瑞宝双光章を受章。

◇春の褒章で、陸前高田市の郵便切手類販売者・宮城巖さん(83)が
黄綬褒章、同市の元農林業センサス調査員・鈴木忠實さん(84)、
元国勢調査員・畠山重男さん(83)、住田町の元農林業
センサス調査員・吉田孝索さん(83)が藍綬褒章を受章。

◇春の叙勲で、陸前高田市の保護司・佐々木廣道さん(74)が
瑞宝双光章を受章。

◇大船渡市が気仙3市町を枠組みとした合併協議を
陸前高田、住田両市町に申し入れ。

■5月
◇新型インフルエンザの疑いがある感染者が国内で確認、
大船渡保健所が新型インフルエンザ対策連絡調整会議を開催。
気仙地区内から感染者が発生した場合に備え、
関係機関の連携や対応を確認。

◇大船渡市議会が陸前高田市、住田町両議会に対し、
合併協議への賛同を求める要望書を提出。

◇さいとう製菓㈱と㈱八木澤商店が、農業参入のための協定を
住田町と締結。

◇合併協議申し入れに、陸前高田市の中里長門市長が、
「市民一丸で、自立を目指したまちづくりを進める方向を確認」、
住田町の多田欣一町長が、「当面自立の考えを持っているが、
議会の判断を待って回答したい」との姿勢。

◇新大船渡魚市場の建設工事に着手。

■6月
◇旧大船渡公共職業安定所陸前高田出張所に、
「市ふるさとハローワーク」を開設。

◇経済産業省と新エネルギー産業技術総合開発機構による
「新エネ百選」に、住田町での木質バイオマスエネルギーの
取り組みが選ばれた。

◇大船渡工、大船渡農、広田水産・家政、高田・情報処理の
専門学科が統合、総合的専門高校として昨春開校した
大船渡東高校の新校舎が落成。

◇日本女子マラソン界の先駆として1984年ロサンゼルス五輪に
出場した大船渡市出身の永田(旧姓・佐々木)七恵さんが27日、
病気のため死去。53歳。

■7月
◇建設業・㈱杉山組が民事再生法適用を申請。
負債額は約19億6000万円。

◇三陸鉄道南リアス線「小石浜駅」が、地元住民の要望を受け、
「恋し浜駅」に改称、新駅名がスタート。

◇住田町長選で、現職の多田欣一氏(64)が新人で前町議の
佐々木公一氏(34)を破り、3選。
同町議補選では、共産党新人の会社員・佐々木春一氏(56)が
無投票当選。

◇株主総会における新取締役選任を巡って、混迷が続いていた
大船渡魚市場の新代表取締役社長に、
前大船渡商議所会頭の菅野佑三氏(74)が就任。

■8月
◇住田町が、中学生までの医療費無料化をスタート。

◇大船渡地区消防組合消防本部が、
県内消防本部で初となる水難救助隊を発隊。

◇第45回衆院選挙が行われ、岩手第3選挙区(定数1)で
民主党前職・黄川田徹氏(55)が自民党新人・橋本英教氏(42)、
幸福実現党新人・阿部忠臣氏(35)を大差で破り、連続4選。
全国的には民主党が歴史的勝利を収め、政権交代が実現。

■9月
◇新型インフルエンザ集団感染が、気仙で初めて気仙小で確認。
児童・生徒に感染拡大が進み、学校施設の閉鎖措置が相次ぐ。

◇陸前高田市が、核兵器廃絶に取り組む世界各国の都市で
構成される「平和市長会議」に加盟。県内では3団体目。

◇住田町独自の安全安心農産物認証制度が本格スタート。

◇東京タワーで、初の「三陸・大船渡東京タワーさんままつり」。

■10月
◇県議会が、22年4月から地方振興局再編の関連議案を可決。
沿岸広域振興局を釜石市に置き、
大船渡地方振興局は行政センターに。

◇大船渡市が、県内公立施設では初めて吉浜地区の
認定こども園施設整備事業に着手。

◇東海新報社創刊50周年記念企画「気仙応援団フォーラム」、
首都圏で活躍する気仙出身6氏が、
気仙活性化へのアイデアやヒントを発信。

◇市道田茂山明神前線赤沢工区整備が完了、全線が開通。

◇県発注工事の受注調整をしたとして、県内の建設業者91社が
公正取引委員会から排除勧告、
気仙の6社が審決案に対して異議を申し立て。

◇県立大船渡病院で、新型インフルエンザのワクチン接種がスタート。

■11月
◇秋の褒章で、大船渡市漁協赤崎地区女性部が緑綬褒章、
同市の保護司・佐藤隆司氏(64)が藍綬褒章を受章。

◇秋の叙勲で、大船渡市の元市議・滝田賢藏氏(80)が旭日小綬章、
陸前高田市の元消防団分団長・黄川田光男氏(80)と
大船渡市の元三陸町消防団副団長・澤田孝一氏(80)、
工業統計調査員・森啓吉氏(74)、元身障者授産施設館長・
山下哲夫氏(63)が瑞宝単光章を受章。

◇陸前高田市竹文化振興協会が、県内でも珍しい「角竹」づくりに成功。

◇県が、住田町に計画を進めている津付ダムについて、
県大規模事業評価専門委員会が「要検討(事業継続)」とした
県の評価を「妥当」。

◇陸前高田市の新鮮な海産物や加工品を販売する初の産直店
「田舎のごっつお用賀店」が、東京都世田谷区にオープン。

◇国土交通省が、三陸鉄道事業の再構築実施計画を認定。
線路敷地の所有権を沿線8市町村に移し、
同社に無償貸与する「上下分離方式」が盛り込まれた。

■12月
◇陸前高田市議会が、市議会基本条例を可決。

◇大船渡高校出身のJリーガー・小笠原満男選手(鹿島)が、
今季JリーグMVPに輝く。

◇「書の甲子園」として知られる国際高校生選抜書展個人の部で、
大船渡高校3年・菅野義郁くんが大賞を受賞。

◇県が住田町で計画を進めている津付ダムが、
国による事業継続か否かの検証対象に。

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