2010年1月20日水曜日

マウス内臓細胞、生きたまま観察 三重大、システム開発

(朝日 2010年1月9日)

生きたマウスの内臓の細胞を、レーザー顕微鏡を使って
観察するシステムを、三重大医学部の楠正人教授
(消化管・小児外科学)の研究グループが開発。

生体内で、がん細胞が転移する様子を観察でき、
新薬開発に役立つ。
日本消化器病学会の英文誌(電子版)。

楠教授らは、生きたマウスを固定した
「2光子レーザー光学顕微鏡」の振動を吸収するシステムを開発。

同顕微鏡では、体の表面から1ミリの深さにある細胞の活動を
見られるが、内臓は動脈の拍動や呼吸などで絶えず振動し、
生体での観察は不可能。

カメラの「手ぶれ補正機能」からヒントを得て、
マウスを固定する台と顕微鏡を同じように振動させることで
ぶれをなくし、生きたマウスでも肝細胞や大腸の細胞の活動を
観察することを可能にした。

楠教授らはこのシステムを使い、生きたマウスで脾臓から
肝細胞へがんが転移したり、潰瘍性大腸炎が発生したりする
様子の動画撮影に成功。

楠教授は、「病気のマウスに薬を投与した際の反応を瞬時に
見ることもできる。新薬の開発に応用できる」

http://www.asahi.com/science/update/0107/NGY201001070013.html

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