2010年3月29日月曜日

口腔崩壊:子供の虫歯、貧困で悪化!? 放置続出、医師「全国調査を」

(毎日 3月21日)

家庭が貧しくて虫歯の治療に行けず、かみ合わせが悪くなったり、
歯が抜け落ちたりする子供の「口腔崩壊」が問題化。

東京都のある歯科医院の調査では、
口腔崩壊の子供の家庭の半数がm経済的困窮を訴えた。

専門家は、「継続した治療を続けさせないネグレクト(育児放棄)」
指摘するが、実態は不明で、「全国調査が必要」という声。

東京都立川市の相互歯科。
2月にやって来た小学4年女児は、永久歯10本すべてが虫歯。
3歳ごろから通院、「ちゃんと診察に来なさいよ」と言っても、
次は半年~1年後。
治療した歯が虫歯になっていることも。
母親は、「母子家庭で生活が苦しく、子供の面倒も見切れていない」

この歯科は08年、治療した口腔崩壊の子供の家庭24例の
経済状況を口頭で聞いた。
半数が苦しさを訴え、3割は失業中や1人親。

「乳歯で生え変わるから」と、虫歯を放置すると、
歯が抜け落ちた後、膿ができ、生え変わる永久歯も虫歯になったり、
歯並びが悪くなったりするケースが多い。

放置が続けば、かみ合わせが悪くなって十分に食べ物をかめず、
心身の発達に影響するだけでなく、虫歯の菌であごの骨に
炎症が起き、発音などに影響する。

文部科学省の虫歯調査では、12歳児の1人平均が
98年度の3・06本から、08年度は1・5本に改善。

相互歯科を含む全国1700の医療機関が加盟する
「全日本民主医療機関連合会」には、各地の歯科医から
「子供に口腔崩壊が広がっている」との声。

同連合会の江原雅博歯科部長(55)は、
「実態調査も検討している」
総務省の家計調査(07年度)では、年収5段階の最も低い層の
歯科診療代は、最も高い層の約5分の1。

相互歯科の歯科衛生士の清田真子さん(31)は、
「親に余裕がなく、甘いものを与えて黙らせる傾向。
親が口腔崩壊しているケースも多い」

http://mainichi.jp/select/science/news/20100321ddm041040056000c.html

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