2010年3月28日日曜日

バイオ燃料:アオコから高効率抽出 従来の70倍に成功--電力中央研

(毎日 3月21日)

湖や池の水面を埋めるアオコから、
簡単に安くバイオ燃料を生み出す新技術の開発に、
電力中央研究所エネルギー技術研究所が成功。

従来の方法より、約70倍も生産性が高く、
製造時の環境影響も少ない。

日本化学会で発表し、水の浄化と地球温暖化対策の
一石二鳥になる「緑の原油」として、数年後の実用化を目指す。

同研究所の神田英輝主任研究員は、
スプレーの噴射ガスに使われる無害な溶剤ジメチルエーテルを、
20度で5気圧に加圧して液化し、アオコと混ぜ合わせる方法を考案。

溶剤の性質からアオコに自然に染み込み、
乾燥・粉砕して細胞組織を壊さなくても、
油分を溶かし出せることを確認。

溶剤は、減圧すれば蒸発するため、分離・回収も簡単で、
製造過程のエネルギー使用も激減する。

京都市内の池のアオコを使った実験では、
従来の方法ではアオコの乾燥重量の0・6%相当しか
油分を抽出できなかったのに対し、
新技術では約70倍の40%相当が抽出できた。

神田研究員は、「6000種類以上の化学物質を調べて、
唯一目的にかなうのがジメチルエーテル。
今後、大規模実験を行い、実用化を急ぎたい」

http://mainichi.jp/select/science/news/20100321ddm003040133000c.html

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