2010年3月28日日曜日

新しい波/336 女子サッカーの育成/3

(毎日 3月20日)

女子サッカーの全国高校体育連盟加盟が
認められたのは、08年5月。

それまで各校の女子サッカー部は、地方の高体連に所属、
全国組織には入っていなかった。
全国高体連サッカー専門部の女子部会が承認され、
高校年代最高峰のスポーツ大会である
高校総体(インターハイ)への道が開けた。

「女子サッカーを、なんとか正式な部活動として
認められるようにしたい」。
07年、全国高体連加盟に動いた東京・文京学院大女高の監督、
床爪克至教諭は、そんな思いを持っていた。

加盟条件は、「全国30都道府県以上の高体連に
加盟していること」だったが、07年度は33都道府県の約290校が
地元の高体連に加盟、規定をクリア。

現在、12年に北信越で開かれる高校総体から
実施される方向で話し合いが進んでいる。

高校の女子サッカー部が出場できる大会としては、
全日本高校女子選手権や全日本女子ユース選手権など、
日本サッカー協会主催の大会がある。

こうした高体連主催以外の大会は、学校側が
「公的な課外活動」として認めない場合があり、
選手は「公欠扱い」ではなく「欠席扱い」、
教員も「出張扱い」にならず休みを取らざるを得ないのが実情。
進学の推薦基準でも、高校総体の成績を条件に挙げる大学は多い。

全国高体連への加盟は、このような問題の解消にもつながる。
床爪教諭は、「正式な教育活動として認定されるようになると、
教員のかかわり方も違ってくる。
全国高体連加盟は、『公的な活動』としての後ろ盾になる」

指導を引き受ける教員が増えれば、
選手を取り巻く環境も変わってくる。
今年度の登録校数は、36都道府県の308校。
加盟前に比べ、女子サッカー部のある学校は徐々に増えてきた。

日本サッカー協会の上田栄治女子委員長も、
「インターハイの見通しが付くと、子どもたちの一つの目標になる」、
高校年代の広がりを歓迎している。

http://mainichi.jp/enta/sports/21century/news/20100320ddm035050062000c.html

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