(sff 2010.03.24)
【生涯スポーツ全国会議について】
生涯スポーツ全国会議は、文部科学省生涯スポーツ課主管の
会議で、「生涯スポーツコンベンション」が名称を一新。
通算21回目、全国各地で活動する「生涯スポーツ」の担い手が
一堂に会する大規模なもの(今年の参加者数:1,100名)。
会議の構成は、最初に出席者全員が出席する「基調講演」。
その後、4つに分かれての「分科会」。
今年の基調講演者は、『バカの壁』でおなじみの養老孟司さん、
持論である「現代の参勤交代論」を熱弁。
非常に明快で、楽しい講演。
【笹川スポーツ財団(SSF)の参加目的は?】
SSFは、この会議に毎年参加、その目的は主に
「情報の『発信』と『収集』」。
「ブーススペース」で、参加スポーツ関連団体が日頃の活動について
「情報発信」できるようになっており、
SSFからは玉澤(スポーツエイドチーム)、板橋(チャレンジデーチーム)
の2名がブースを設置・運営。
スポーツエイド事業は、ブースでは、
「チャレンジデー2010(2010年5月26日開催!)」についてと、
刊行されたばかりの「子どものスポーツライフ・データ2010」、
「青少年のスポーツライフ・データ2010」の2書籍を中心に情報発信。
当日の反響もなかなかで、立ち寄られた方々から
「子ども達(4~9歳)のスポーツ実態についての情報は貴重」、
「チャレンジデーは面白い取り組み」などの感想。
SSFのもう一つの目的「情報収集」は、午後の分科会。
4つの分科会の内、玉澤はスポーツエイドの助成先団体の中でも
毎年多くを占める「総合型地域スポーツクラブ(以下、クラブ)」
の現状について、板橋は担当するチャレンジデーを各都道府県で
実施する団体に指導を行う立場である
「体育指導委員」の生の声を収集。
【第1分科会:「総合型地域スポーツクラブの設立効果と今後の課題」】
第1分科会で、高知県のクラブ「清流クラブ池川」の若藤GM、
新潟県の「エンジョイスポーツクラブ魚沼」の上村理事長のお話は、
地方の現場で、地域の子ども達や高齢者の方々の健康と暮らしを
支えるサポーターとしての「リアル・ストーリー」で、大変興味深い。
岐阜県の「ごうどスポーツクラブ」の代表、
「総合型地域スポーツクラブ全国協議会」の幹事長、
「現場の声」と国の施策のパイプ役である小倉弐郎さんのお話も、
別の視点から勉強に。
パネリストの皆さんが共感されていたのは、
クラブの効用の一つである「高齢者の集会の場」としての重要性。
医師でもある魚沼の上村理事長は、
「ワンクラブ・ワンドクター」を主張、クラブが病院の代わりに
高齢者の受け皿となることで、「病気になってからの病院」と
「病気にならない体づくりを行うクラブ」は共生し、
医師不足に悩む地域医療問題への「解の一つ」になりえる、との見解。
岐阜でクラブを運営されている小倉さんが、
会場からの「クラブの運営資金捻出」についての質問に答え、
「クラブ側として、参加者が納得して参加料を支払うコンテンツを
提供する姿勢が重要。
コンテンツに自信を持ち、自信を持って参加料を徴収すべき」、
これには大いに賛同。
【第2分科会:「人々のスポーツ機会の拡大に果たす体育指導委員の役割」】
第2分科会は、「人々のスポーツ実施率を高めていくことが、
国や地方公共団体のスポーツ振興策の大きな課題」、
それを高めるには、「地域住民の日常生活における
スポーツ機会の拡大や各地におけるイベント等への参加機会の
一層の拡大化が重要」、との趣旨が、
SSFの実施する「チャレンジデー」に合致、高い関心を持って参加。
「川添なのはなクラブ」(大分県大分市川添地区の総合型地域SC)の
岩本さんのお話では、同クラブでは地区在住の全世帯が会員となり、
クラブハウスから河川敷のグラウンドまでを
多くの住民による自発的参加で整備したとのことで、
チャレンジデー実施自治体にとってもモデルとなる取り組み。
高知の「高知チャレンジドクラブ」運営委員の北村さん、
障がい者の方にスポーツ機会を提供する際、体育指導委員の
「受け入れてみよう」という心のバリアフリーのお話や、
埼玉県春日部市体育指導委員の今井さんが述べた
体育指導委員の新たな役割として、スポーツ指導よりも
高齢者への「健康づくり」に対する取り組みの比重が増してきた
現状などは、『スポーツ・フォー・エブリワン』をスローガンとする
SSFの理念に合致、今後、我々が行う全国のスポーツ現場での
実践に、非常に役立つ情報。
http://www.ssf.or.jp/research/article_100323.html
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