2010年4月15日木曜日

ノリや寒天、日本人は栄養に…ダイエット?かも

(2010年4月8日 読売新聞)

寒天の原料のテングサやノリなどの海藻(紅藻類)は、
人間の消化酵素で分解できないため、
ダイエット食品としても使われているが、
日本人の一部は腸内細菌の力を借りて、紅藻類を分解して
栄養分にしていることが、仏パリ大学の研究で分かった。

北米では、こうした腸内細菌を持っている人は見つからず、
食習慣の違いが影響。
8日付の英科学誌ネイチャーに発表。

研究チームは、紅藻類を分解する酵素を海洋の微生物から発見。
公開されている遺伝子のデータベースを調べたところ、
この酵素の遺伝子を持つ陸上の微生物はいなかったが、
日本人の腸内細菌から見つかった。

日本人では、13人中5人がこうした腸内細菌を持っていたが、
北米の18人で持っている人はいなかった。
日本人は、古くからノリなどをよく食べており、腸内細菌は、
ノリなどと一緒に口に入った微生物から紅藻類を分解する
遺伝子を取り込んだらしい。

東京大学の服部正平教授(情報生命科学)は、
「腸内細菌は、健康や病気に影響を与えている。
解析が進めば、コンニャクを分解する腸内細菌なども見つかり、
食品の機能評価も変わるかもしれない」

Nature. 2010 Apr 8;464(7290):908-12.
Transfer of carbohydrate-active enzymes from marine bacteria to Japanese gut microbiota

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/4/8/118717/

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