2010年4月13日火曜日

認知症、体操で防げ 岩手医大と県、独自対策へ

(岩手日報 4月1日)

岩手医大と県は2010年度、認知症の前段階である
軽度認知症(MCI)について、本県独自の予防体操を取り入れた
対策事業を始める。

軽度認知症は、早期発見と対処により、認知症への移行を
遅らせることができ、運動による予防効果が高い点に着目。
高齢者と若者の世代間交流と、介護予防一体の取り組みとして
広めたい考え。

岩手医大によると、予防体操は高齢者になじみやすい動作や音楽、
症状の度合いに合わせたプログラムを企画。
子どもや若い親世代を中心に、ヒットした歌謡曲の振り付け師に依頼。

県内に重点地区を設け、大学生ボランティアらと連携して
地域の高齢者に広めたり、介護保険施設の運動時間に
取り入れてもらう構想、若い世代と高齢者が楽しく取り組める
介護予防運動として定着を図る。

軽度認知症は、日常生活に大きな支障はないが、
もの忘れが年齢相応の程度を超える症状。

同医大によると、運動をしない高齢者は、よく運動する場合に比べ、
1・5倍程度、認知症を発症するとの研究報告。
高血圧や糖尿病など、生活習慣病の発症リスクも高まる。

本県の認知症患者は、約3万4千人で毎年、軽度認知症の約10%が
認知症に移行、スクリーニング(選別)検査の研究が進み、
早い段階の発見と生活改善、治療を行えば
認知症発症を遅らせることができる。

同医大の高橋智・准教授(神経内科・老年科分野)は、
運動そのものの予防効果に加え、同世代や若者と一緒に
取り組むことで脳が活性化し、相乗効果が見込まれる」と期待。

県長寿社会課の岡村鋭次総括課長は、
「軽度認知症対策の先進県となるよう、岩手医大や市町村などと
連携して成果を挙げたい」

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20100401_13

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