2010年6月7日月曜日

皆さんの街でも事業仕分けを (鈴木修氏の経営者ブログ)

(日経 2010/5/21)

◆鈴木修

1930年1月生まれ。浜松市の中小企業を、
世界的な自動車メーカーに育てた自称「中小企業のおやじ」。
2009年12月、独フォルクスワーゲン(VW)との提携もまとめ、
80歳にしてなお、新たな戦略に知恵を絞る。

昨日、事業仕分けの第2弾の後半戦が始まった。
公益法人の無駄を追及。
前半戦の少し前、「独立行政法人の職員の給与が国家公務員より
高いことが、総務省の資料からわかった」という記事。

驚いた。
そんなこと、総務省は知っていた。
新聞記者もこれまで、お調べになろうと思わなかったのか。

私は2005年から、地元浜松市の行財政改革推進審議会の
会長を務めた際、市の外郭団体の経営状況を調べた。

医療公社が、赤字経営だったにもかかわらず、
市の人事院勧告に基づく給与引き下げを受け入れず、
市職員よりも高い手当をもらっていたことを明らかにし、
段階的に改善するよう求めた。

調べるうちに、公務員の給与の仕組みそのものに問題が。
総務省は、国家公務員の給与水準との格差を示す
「ラスパイレス指数」とかいうモノサシを持ち出して評価、
あれはいわゆる基本給だけ。

基本給以外に、各種の「手当」を隠れミノに、
給与水準を上げている。

本当に必要なの?という手当がいっぱい。
「ラスパイレス」なんて、難しい名前の指数を持ち出し、
煙に巻こうとしているのではないか。
それだけ調べても、実態は何もわからない。

国家公務員は、全国をまわる転勤が多いから官舎があり、
住宅手当がある。
市内の自宅から通勤できる市の職員とは、全く事情が異なる。

総理大臣や知事に公邸があるから、市長にも公邸を用意。
自宅から通勤すれば良いじゃないか、と思う。
自宅を持っていながら、公邸に家賃も払わず住み続けた
首長さんを私は知っている。
その方は結局、落選の憂き目に遭われたが・・・・。

そこで、このブログを読んでいただいている皆さんに提案が。
皆さんも事業仕分けをやってみませんか?

政府の事業仕分けの「実況中継」が面白いのはわかるが、
皆さんの住んでいる町にも同じように、隠れた部分・無駄遣い、
物事の本質を見誤ってしまっていることが多々ある。

地元の議員の先生方は、「調査権」を持つ。
そのお力を借りて、様々な資料などの公開を求めれば、
きっと色々な問題が見えてくる。

税金を払っている企業や市民による自治体の無駄をなくす
運動が広がれば、まず地方が変わり、そして日本も変わる。

浜松で、行革審の取り組みが始まって5年。
少しずつではあるが、変わり始めている。
お役所の追及の仕方がわからない、という方はどうぞご連絡ください。
こっそりお教えしますよ。

http://www.nikkei.com/biz/blog/article/g=96958A9C93819499E3E3E2E28B8DE3E3E2E7E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;p=9694E2E7E2E3E0E2E3E2E1E3EBE3

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