(読売 5月26日)
保護者や学校栄養士らから、様々な反響が届いた。
「学校栄養士は、栄養管理や食育をどう考えているのか」
東京都内と兵庫県内の小学校に息子2人を通わせた
京都府内の母親(42)は、変な給食への疑問をぶつけた。
東京の小学校では、揚げパンやクロワッサンと、
みそラーメンや焼きそばを組み合わせた献立が何度もあり、
パンの代わりにチョコレートマフィンが出たことも。
兵庫では一時期、毎週、マーボー豆腐が献立に。
「外食の時、息子が奇妙な組み合わせのメニューを
注文したりして、給食の影響ではないか不安」
千葉県内の母親(44)は、長女が通う中学校の給食試食会を
きっかけに、関心を高めた。
「国産、旬の食材使用や薄味の調理など、
栄養士の工夫や努力を知り、ありがたく思った」
逆に、和食の献立でも、牛乳が出されることには不満。
「わが子がどんな給食を食べているのか、
積極的に知ろうとする姿勢が重要」
元学校栄養士の千葉県内の女性(74)は、
栄養士の苦労にも目を向けてほしいと訴えた。
栄養摂取基準を満たす献立作成は、容易ではなかった。
ラーメンとドーナツの組み合わせがおかしいことが分かっていても、
「エネルギーを補うため、やむを得ないことも。
反面、脂質を減らすことには、とても頭を悩ませた」
千葉県松戸市の選択方式については、
「苦手な料理も含め、必要な栄養を考えながら献立を選択するのは、
食育として効果がある」(山口県内の20歳女子学生)、
「自ら選んだのだから、残さないという意識が働いてよいのでは」
(千葉県内の49歳の母親)など、支持する声がほとんど。
今回、取材に応じてくれた学校が見せてくれた給食は、
大半が米飯の和食。
ここに、学校栄養士の多くが語った給食の理想形が見えてくるが、
現実との溝は深い。
人気メニューなら食べ残しは減るが、栄養バランスが取りにくい。
理想の献立が実現しても、家庭での偏った食生活が、
せっかくの栄養バランスを台無しに。
ある学校栄養士は、「脂質などを抑えた和食献立を、
おいしそうに食べてくれても、家では揚げ物や、スナック菓子を
繰り返し食べている」と打ち明けた。
「どんなにいい給食を作っても、保護者の理解と協力なしでは、
子どもたちの食生活は改善できない」
ある小学校の校長が漏らした言葉が、印象に残っている。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20100526-OYT8T00253.htm
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