2010年6月6日日曜日

三陸観光に新たな光を 達増知事が出席し移動県庁

(東海新報 6月2日)

達増拓也知事が、県民の意見を聞く移動県庁が、
大船渡市の三陸公民館で開かれ、
「いわて三陸観光の展開について」をテーマに意見交換。

気仙の観光産業に携わる4氏が、取り組みや課題を述べ、
観光地間をつなぐルートの整備や水産日本のルーツである
貝塚の資源にもスポットを当てるべきなどと提言。

知事は、土佐・龍馬であい博が開かれている高知県を
先日訪れたことを述べ、「高知は、岩手の沿岸に地形が似ており、
観光振興で同じ悩みを抱えていた。
それぞれの分野で活躍している皆さんのご意見を聞いて、
県の施策に生かしたい」と出席者の意見に耳を傾けた。

大船渡市観光物産協会事務局長の新沼信男さんは、
観光客の入り込み数が10年間で22%も減少している経緯や
体験型観光、グリーンツーリズム、ボランティアガイド養成、
東京のはとバス観光ツアー誘致実現などの観光客増に
努めていることを紹介、「県が主要観光地として、
宮古以北を挙げることが多く、
碁石や高田松原も取り上げてほしい」と要望。

碁石海岸レストハウスマネージャーの岩間朋子さんは、
首都圏のツアー客が80%、最近は台湾や中国の観光客もある一方、
「碁石までの道路がわかりにくいという声も」と、
観光ルートの周知の必要性を述べた。

陸前高田市海と貝のミュージアム主任学芸員の熊谷賢さんは、
「メトロポリタン博物館や国立科学博物館には、
気仙の骨角器や化石などがかなりある。
水産日本のルーツは三陸の貝塚にあり、
それにもスポットを当ててほしい」、三陸の海の情報発信を求めた。

住田観光開発㈱代表取締役社長の千田明雄さんは、
滝観洞の観光客が道路の開通で回復傾向にあり、
大船渡側へ観光客が流れるようにするには、
大型バスが上有住・日頃市線を通れるようにしてほしい、
「洞窟観光客を、秋田県からも呼び込めないかと
戦略を練っているところ」と取り組み。

知事は、一つずつに言及し、新たな光が当たる可能性を指摘、
「相手を具体的にして取り組んでいくと、具体的な進展がある。
沿岸広域の枠組みの中で、三陸の海、海岸、山をセットにして
売り出し、新しい光を当てることが大事

県側から加藤主税政策地域部長、中村一郎沿岸広域振興局長、
水野尚光同副局長らが同席。
移動県庁は、県北・沿岸圏域の振興施策に生かすことを目的に
昨年度に続いて実施。

同日午後から、釜石で県北・沿岸振興セミナーが開かれ、
知事がいわて県民計画について講演、
いわて三陸ブランド強化をテーマに、
パネルディスカッションが行われた。

http://www.tohkaishimpo.com/

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