(2010年7月30日 共同通信社)
母胎で育つ胎児に、唾液腺などが形作られる際に鍵となる
タンパク質を、大阪大と米国立衛生研究所(NIH)のグループが
マウスで見つけ、30日付の米科学誌サイエンス電子版に発表。
大阪大の阪井丘芳教授(口腔外科)は、
「唾液腺の機能不全が原因で起きるドライマウス(口腔乾燥症)を、
腺組織を再生して治療するなど、再生医療に役立つかもしれない」
このタンパク質は「Btbd7」、グループはマウスの胎児の
唾液腺の細胞を使い、発見。
唾液腺や腎臓、肺などでは、組織の表面積を増やして
水分や酸素の交換効率を上げるため、
たくさんの枝分かれ構造が作られる。
枝分かれは、形成初期にできた裂け目が大きくなって生じるが、
Btbd7は、この裂け目で多く作られていた。
Btbd7は、細胞同士の接着を引き離す働きがあり、
裂け目が大きくなって、枝分かれができる。
Btbd7を働かなくした唾液腺では、枝分かれの数が半分以下に。
肺ができる際、Btbd7が働いていることも分かった。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/7/30/123461/
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