(読売 8月19日)
新学習指導要領で、新たに明記された発光ダイオードを使った
小学校教師向けの実験講座が、東京学芸大学で開かれた。
プラスチック板にアルミテープで配線、発光ダイオードや
電池とつなげること約20分。
最後にスイッチを入れ、赤、緑、青色の光が重なって白色になると、
参加した小学校教師ら8人から、「おおっ」と感動する声。
「光の3原色を確かめることが、新指導要領の言う
『実感を伴った理解』につながる。
装置を作ることで、満足感も得られる」
実験キットを開発し、この日の講座で講師を務めた
鎌田正裕教授(51)。
同大は、現職教員を対象にした指導力向上講座を年間通して実施、
実験講座は、その一環。
07年度から、「太陽と月・星の働き」、「生き物のくらしと環境」、
「地質野外観察会」など、教員アンケートで苦手意識の高かった
分野についての講座を開設。
苦手意識の背景には、教科書に載っている地層や生き物が
身近になかったり、教員自身が教え慣れないことがあった。
講座では、水槽の作り方や多摩川での地質観察会を盛り込み、
安全で失敗が少なくなるよう工夫。
講座をとりまとめた松川正樹教授(59)は、
「子どもの理科嫌いを減らすには、実験や観察で
興味を持たせることが大切。
先生の苦手意識克服は、最初の一歩です」
千葉県の市原市立牧園小学校で行われた、
川の中の「生命のつながり」を学ぶ公開授業。
顕微鏡で、メダカや微生物を観察する様子を、
新任教師約20人が見学。
教壇に立ったのは、同県が認定する理科の達人の1人である
荒木正範教諭(39)。
同県は、今年度から小学校の理科、音楽科、図画工作科で
「魅力ある授業づくりの達人」事業を始めた。
優れた教師を「達人」認定し、公開授業や近隣校で指導、
授業の技を伝えようという試み。
達人認定されるのは、教職経験が約10年以上。
各教育事務所管内で3人程度。
この日の公開授業では、授業の進め方や板書の書き方を
まとめた指導案も配られた。
授業後の質疑応答では、荒木教諭が、
「実験は、準備と片づけの段取りが重要」、
「虫の名前など、教科書以上に詳しい子どももいるが、
実際に見せて感じさせることが大切」などと、授業のコツを披露。
授業の技を伝授する取り組みが広がっている。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20100819-OYT8T00162.htm
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