2010年9月1日水曜日

アメフット:スタンフォード大コーチの河田剛さんに聞く(2)

(毎日 8月17日)

米国きっての名門校スタンフォード大学で、
アメリカンフットボール部のコーチングスタッフとして
活動中の河田剛さん。
今回は、春のキャンプや2年目のシーズンについて聞いた。

08年、河田さんの2年目のシーズンは、春季練習から始まり、
3月、渡米しチームに帯同。
春期練習は、全米体育協会(NCAA)のルールで、
練習は15回に制限。

春季キャンプの締めくくりに、チームを二つに分けた
スプリングゲーム(日本で言う紅白戦)が行われる。
ヘッドコーチ(HC)は中立となり、口を出さず、
残りのコーチ陣が2チームに分かれて戦う。

選手は、2チームによる『ドラフト会議』で、
どちらかに振り分けられる。
ドラフトは本格的で、コーチミーティングで、
指名選手の決定や相手チームとの駆け引きなど、戦略を立案」

このドラフト会議は、12回目の練習終了後に開かれ、
50人まで選手が指名。
残りの選手は、ポジションを考慮して振り分けられ、
13、14回目の練習では、紅白それぞれのチームとして練習。

「試合は、1クオーター12分(通常は15分)。
勝者は、試合後のバーベキューで肉を食べ放題、
負けたチームは、ホットドッグ一つだけ」

試合は有料で公開、チアリーダーやマーチングバンドも登場。
この時期、プロフットボールNFLや大学フットボールは
完全にオフなので、試合に飢えているファンの高い関心を呼び、
名門大学の試合は8万人以上の観客が集まる。

この紅白戦を通じて、河田さんが感じたことは、
「彼らはなんでも本気になって、そして勝ちたがる」

春期練習後、河田さんはビザの関係でいったん帰国、
7月に再渡米。
この年から、河田さんはスタンフォード大学体育局全般の
仕事にも携わるようになった。

シーズン中は、フットボールが最優先だが、
オフに他のスポーツの裏方として働いた。
「チケットの販売や、マーケティングなど。
雑用でも、なんでもこなした」

08年も、チーム内での河田さんの仕事は同じで、
ビデオによる相手守備の解析と、ランニングゲームの作戦担当。
前年は、米国人スタッフをサポートするのが主、
この年は、自分の担当する部分は専任。

チームは、5勝7敗でシーズンを終えた。
前年より1勝多かったとはいえ、終盤の3連敗が痛かった。
スタンフォード大学の攻撃部門のランキングは、
NCAAの1部校120大学中、67位。
河田さんの担当するラン部門は、20位と上位に食い込んだ。

09年シーズン前、河田さんに新たな出会いがあった。
米大学フットボールの伝説的名コーチ、ルー・ホルツ氏の下で
働く機会を得たのだ。

http://mainichi.jp/enta/sports/news/20100817mog00m050016000c.html

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