(2009年2月20日 Japan Medicine)
東京大大学院医学系研究科神経病理学分野の岩坪威教授が、
アルツハイマー病研究で成果を挙げた人に贈られる
2008年メトライフ医学研究賞を受けた。
共同受賞者は、ハーバード大のマイケル・S・ウォルフ教授。
受賞理由はともに「γセクレターゼ研究」。
ワシントンで表彰式が行われ、研究補助金20万ドルと個人賞が贈呈。
岩坪氏は、死亡したアルツハイマー病患者の脳組織病理学と
タンパク質生化学に関する研究が評価。
その研究成果は、神経変性のステップを説明する細胞・遺伝子モデルの
作成につながり、アルツハイマー病の発症機序として有力視されている
「βアミロイド仮説」を裏付けた。
βアミロイド仮説とは、脳のβアミロイドタンパク(Aβ)が凝集して脳実質に蓄積し、
アルツハイマー病を発症するというもの。
その過程でAβの産生量を低下させれば、
アルツハイマー病の発症や進行を食い止められるのではないか。
γセクレターゼは、Aβを作り出す酵素の1つで、
Aβの体内生産量を調節する「γセクレターゼ阻害剤」の創薬ターゲット。
γセクレターゼ阻害剤は、現在、各国の製薬企業が開発中。
同賞の日本人の受賞者は、井原康夫氏に次いで2人目。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/2/20/92198/
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