(読売 1月26日)
富山駅前から富山湾近くの岩瀬浜駅までの7・6キロを結ぶ
「富山ライトレール」。
旧JR富山港線を活用し、一部は路面電車化して2006年4月に開業。
環境に優しい市民の身近な足として、親しまれている。
ライトレール(Light Rail Transit=軽量軌道交通)は、
欧米の都市で発達した小型の交通システム。
富山市では、第3セクターが経営。
2両で1編成、全長18・4メートルで、定員80人。
レール下にはゴム状の樹脂が敷かれ、走行中の騒音が小さい。
導入は、車を使わなくてもスムーズに日常生活を送れる
「コンパクトな町づくり」を目指す市の計画の一環。
JR時代より運行回数と駅を増やして利便性を高めたところ、
1日平均乗客数は約4500人、平日は約2倍、休日は約4倍に増えた。
市路面電車推進室の谷口博司室長(52)は、
「車を運転しない高齢者にも重宝されている」と分析。
マイカー代わりに、ライトレールを利用する市民も多い。
富山県の1世帯当たりのマイカー保有台数は1・72台(08年3月)、
全国2位の多さ。
自動車への依存度は高いが、ライトレールの登場により
「年間436トンのCO2削減効果があった」(富山市交通政策課)と推計。
市は、ライトレールや路線バスなど19路線を公共交通の軸にして、
主要駅周辺の徒歩圏内に行政・福祉施設などを集める
「市公共交通活性化計画」を策定。
これら沿線には現在、市人口の3割が生活、
これを20年後には4割に増やし、CO2排出量の30%削減を目指す。
ライトレールを核にした活性化の成功例として、
国内外から視察が相次ぐ富山市。
谷口室長は、「車がなくても安心して暮らせる町にすることが
都市環境の改善につながる」と、改革の意義を強調。
http://www.yomiuri.co.jp/eco/wagamachi/20090126-OYT8T00663.htm
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