(2009年2月26日 毎日新聞社)
人間の免疫を逃れるエイズウイルス(HIV)が広がっている原因を、
熊本大などの国際研究チームが突き止め、
英科学誌ネイチャー電子版に発表。
ワクチン開発の戦略見直しが迫られる。
HIVに感染すると、人間の免疫細胞が白血球の型である
「ヒト白血球抗原(HLA)」と結合したウイルスを攻撃する。
その働きで、感染した細胞は減少するが、完全に排除できない。
研究チームは、ウイルスが変異して人の免疫から逃れているのではないかと、
8カ国約2800人の感染者を調べた。
その結果、HLAと結合するウイルスのたんぱく質が14カ所で
変異していることが分かった。
日本では、約70%の感染者でこの変異ウイルスが検出。
エイズのために2500万人が死亡し、現在も3300万人が感染していると推定。
ワクチンは実用化されておらず、HIVが近年悪質になった。
滝口雅文・熊本大エイズ学研究センター長(ウイルス免疫学)は、
「ワクチン開発に必要なウイルスは、約20年前に見つかったタイプを使っている。
戦略を変えてワクチン開発に臨みたい」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/2/26/92664/
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