(2009年5月22日 毎日新聞社)
インフルエンザウイルスが、自分の遺伝子を増やすのに使う
酵素「RNAポリメラーゼ」の構造を、
横浜市立大と筑波大の研究チームが解明。
この構造に基づいて、ウイルス増殖を抑える
2種類の化学物質の候補を見つけた。
酵素の構造は、人や鳥のさまざまなウイルスに共通する。
ウイルスの変異に関係なく、効果のある薬剤開発に役立つ可能性がある。
21日付独科学誌「欧州分子生物学機構誌」電子版に発表。
研究チームは、酵素を構成する約2200個のアミノ酸のうち、
他と結合する部分を特定。
結合部分のアミノ酸だけを変異させると、ウイルスがほとんど
増殖できなくなることを実験で確認。
既存の化学物質480万種類から、どの物質が結合を妨げるか推定。
効果が見込める百数十種類を選び、ウイルスを育てる培地に
混ぜて試すと、2物質がウイルスの増殖を抑えた。
現在のインフルエンザ治療薬「タミフル」などは、
変異して効きにくくなったウイルスが出現。
永田恭介・筑波大教授(ウイルス学)は、
「この成果を応用すると、すべてのインフルエンザウイルスの型に効き、
変異しても効果を失いにくい薬になるのではないか」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/5/22/99739/
0 件のコメント:
コメントを投稿