(毎日 5月21日)
50歳のとき、速足(時速6・4キロ程度)での歩行に相当する
身体活動が無理なくできる体力があれば、
心筋梗塞などで死亡する危険性が低くなることを、
筑波大の研究チームが突き止めた。
20日発行の米医師会誌(JAMA)に発表。
同大の児玉暁研究員(内分泌代謝学)は、
「体力の有無が、将来の心筋梗塞などの発症や死亡の危険性を
予測する指標として使えるかもしれない」
研究チームは、日米欧で発表された心筋梗塞など冠動脈疾患の
発症のほか、運動や死亡のデータが含まれる論文計1万679本、
計10万2980人分のデータを解析。
論文での追跡期間は1~26年で、対象者の体力と、
期間中の冠動脈疾患による死亡、それ以外の死亡を調べた。
50歳の男性を、体力が普通の群(時速6・4~7・8キロ程度で歩行できる)、
低い群(普通群以下)、高い群(時速7・9キロ程度以上で歩行できる)の
三つに分けて比較、低い群の冠動脈疾患による死亡率は
普通群の1・4倍、高い群の1・47倍。
すべての死亡率でも、低い群は普通群の1・7倍、
高い群の1・56倍と高くなった。
普通群と高い群はほとんど差がなく、普通群程度の体力があることが、
冠動脈疾患や死亡の危険性を減らす可能性がある。
40歳、60歳で比較しても、体力のある方が死亡や
心筋梗塞などの危険性が低かった。
女性の場合は、男性の約8割の体力で同様の結果が出た。
曽根博仁・筑波大教授は、
「定期的な運動をすることで、寿命が延びるというデータはないものの、
体力の有無が死亡率に影響を与えることが明らかに」
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/05/21/20090521ddm012040003000c.html
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