2009年7月31日金曜日

岩手の海から新産業を 沿岸地域連携組織が発足

(岩手日報 7月29日)

県沿岸の海洋資源を生かし、産業振興を図る
「いわて海洋研究コンソーシアム」が発足。

沿岸に集積する海洋研究機関の「知能」を結集。
石油・天然ガスや風力、海洋深層水、海洋バイオテクノロジーに
つながる深海生物など、本県沿岸の海洋資源を生かす
「海洋版シリコンバレー」の実現を目指す。
国などの大型プロジェクト誘致を進め、
本県主軸のものづくり産業に次ぐ産業として育成。

設立会議は宮古市役所で行われ、
代表に、東大海洋研究所国際沿岸海洋研究センター長の
道田豊教授を選任。

県内外の有識者らで組織する、いわて海洋資源活用研究会によると、
海洋資源は久慈で石油・天然ガス、風力エネルギーが有望視され、
宮古では海洋深層水の実用化が始まっている。
釜石や大船渡では、日本海溝(深度7千メートル)の深海生物、
海洋微生物の存在が想定。

コンソーシアムは、資源を活用し、海洋研究のネットワーク形成や
海洋環境研究、海洋バイオ研究、海洋資源・エネルギー活用を
4本柱に据え事業展開。

具体的には、中国大連市の大連水産学院との技術交流や
海洋微生物資源を生かした創薬などを、企業と共同研究。
海洋資源・エネルギーの活用に向け、調査研究を進め、
国などの大型プロジェクト誘致を目指す。

県商工労働観光部の広田淳部長は、
「国内有数の海洋研究ポテンシャルを最大限活用し、
自動車や半導体のものづくり産業に続く、
新たな産業群の育成につなげたい」と期待。

◆いわて海洋研究コンソーシアムとは

東大海洋研究所国際沿岸海洋研究センター(大槌町)、
北里大海洋生命科学部(大船渡市三陸町)、
同大海洋バイオテクノロジー釜石研究所、
水産総合研究センター宮古栽培漁業センター、
県水産技術センター(釜石市)、
県、宮古、大船渡、久慈、陸前高田、釜石の5市、
財団法人さんりく基金、釜石・大槌地域産業育成センター、
5市の商工団体の計24組織で構成。
沿岸部の海洋資源を生かした、産業活性化を目的とした連合体を目指す。

http://www.iwate-np.co.jp/economy/e200907/e0907291.html

0 件のコメント: