2009年7月27日月曜日

出番少ない通訳案内士 認知度の低さが原因か

(岩手日報 7月23日)

県内の観光地で、岩手の歴史や文化を外国人観光客に
説明する、「地域限定通訳案内士」が導入3年目を迎えた。
県内を訪れる外国人観光客は増加し、需要は増しているはずだが、
活躍の機会は少ないまま。

認知度の低さが原因とみられ、案内士たちは、
「より多くの人たちに知ってもらい、活用してほしい」と呼び掛け。

地域限定通訳案内士制度は、2007年度から導入。
08年度までに語学のほか、岩手の地理や歴史などの試験を
パスした計31人が資格。

県観光協会によると、本県の外国人観光客入り込み数は、
08年度こそ円高の影響で、延べ約9万9千人に減少、
01年から右肩上がりで伸び、07年度は延べ約13万人。

増加する外国人の受け入れ態勢整備として、
案内士を取り入れた経緯があり、県観光課の藤田徹総括課長は、
「通訳だけでなく、地域の歴史や文化に精通した地域ガイドの
役割も果たす、地域限定通訳案内士の役割は重要」

しかし、案内士の利用実績は伸びていない。
県内の地域限定通訳案内士約10人が所属する

岩手ひらいずみ通訳・ガイドの会(平泉町)の村井好子副会長によると、
同会の年間の通訳案内士申込件数は
07年度が15件、08年度は20件。
料金は案内士1人の場合、2時間で1万円。
学会などで訪れた個人客の利用が多い。

地域限定通訳案内士を導入しているのは、本県と北海道、栃木、
静岡、長崎、沖縄の6道県、利用実績の低さは共通課題。

中国語の地域限定通訳案内士の資格を持つ村井副会長は、
「団体旅行の場合は、ツアーに同行するガイドが案内することが多い。
地域限定通訳案内士の存在や役割をもっとPRする必要がある」

今後、同会は個人客のほか団体客の利用促進のため、
旅行会社などに呼び掛ける。
リピーターや口コミでの利用拡大のため、案内士の質の向上も目指す。

村井副会長は、「パンフレット通りの案内ではなく、
地元の強みを生かしたガイドが地域限定通訳案内士の持ち味。
仕事の内容や役割を知ってもらい、活動の場を増やしていきたい」

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090723_15

0 件のコメント: