(毎日 8月21日)
いもち病への抵抗力と、コシヒカリ並みのおいしさを
兼ね備えた水稲を作ることに、農業生物資源研究所(つくば市)の
福岡修一主任研究員や愛知県農業総合試験場などが
15年がかりで成功。
抵抗力を持つ遺伝子を陸稲から発見し、
交配でコシヒカリに組み込んだ。
農家が希望すれば、来年から栽培できる見通し。
米科学誌「サイエンス」の8月21日号に論文が掲載。
いもち病は、カビの菌が起こす病気で、イネを枯らすこともあり、
水稲の被害は全国で年数百億円。
原因菌は40種以上、すべてに耐える水稲の開発は難しかった。
陸稲は、どの菌にも抵抗力はあるものの味は劣り、
水稲との交配が約80年前から試みられてきた。
抵抗力と味の両立はできていなかった。
福岡さんたちは、約3万2000個ある陸稲の遺伝子から
菌への抵抗遺伝子を特定。
陸稲は、抵抗遺伝子の近くに味を落とす遺伝子を持つと想定。
陸稲と水稲を交配したイネ約6000種から、抵抗遺伝子は持つが、
近くの遺伝子はコシヒカリなどと同じで、
美味を期待できる品種を三つ見つけた。
うち一つを「中部125号」と命名。
いもち菌11種類への抵抗力を感染実験で確認し、
食味試験でもコシヒカリと同等との評価を得た。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090821k0000m040125000c.html
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