(2009年8月28日 共同通信社)
通常より酸素濃度が低い環境で培養すると、
人とマウスの新型万能細胞「iPS細胞」の作製効率が
大幅に向上することを、京都大の山中伸弥教授らが突き止め、
27日付の米科学誌セル・ステム・セル電子版に発表。
さまざまな組織に分化するiPS細胞は、
新薬開発や難病治療への応用が研究されているが、
作製効率が低いのが課題。
安全で効率の良い作製手法の確立に、将来役立つと期待。
山中教授らは、培養容器中の酸素濃度を変えて実験。
人の皮膚細胞を用いた場合、通常の21%の濃度で培養した結果と
比べ、5%と低い濃度ではiPS細胞の作製効率が最大4倍に高まった。
さらに低濃度の1%では逆効果で、一部の細胞が死滅。
マウスの場合も5%が最も好条件で、作製手法や培養期間を
変えることで、効率を最大20倍に高めることができた。
チームは、「がん化の心配が少ない作製手法と低酸素培養を
組み合わせることで、より高品質なiPS細胞ができるかもしれない」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/8/28/106542/
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