(2009年8月25日 毎日新聞社)
さまざまな細胞になる胚性幹細胞(ES細胞)を、無重力の状態で
培養したと、弓削類・広島大教授(細胞生物学)が発表。
重力のある地上では、培養時に足場役の細胞や培養液が
必要だが、無重力ではこれらを使う必要がない。
安全なヒトES細胞の作成に道を開き、
再生医療実用化に弾みをつけるとして注目。
ES細胞は、受精卵の内部から、細胞を取り出し培養して作る。
培養時には、他の細胞にならない状態を保ったまま増やす。
その際、マウス由来の足場役細胞を敷いた容器を使い、
ウシなどの血清を含む培養液やES細胞の分化を抑える
たんぱく質などを加える。
ES細胞を、さまざまな臓器や細胞に分化させて治療に使う際、
安全性に問題があるのではないかと指摘。
研究チームは、無重力下で細胞が分化しにくくなることに着目。
人工的にほぼ無重力状態を作る装置を使い、
マウスES細胞を培養すると、ほとんどの物質が不要。
できたES細胞の性質も通常と同じ。
弓削教授は、「細胞には重力を感知し、分化を制御する
仕組みがあるのだろう。
今後、ヒトES細胞や人工多能性幹細胞(iPS細胞)で試したい」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/8/25/106297/
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